2015年7月13日月曜日

KARA物語1 ~ プロローグ

 ユー ラシア大陸の東の果て~その先端の朝鮮半島に暮らす人々は、その地政学的なポジションから、相次ぐ戦争と侵略により長らく苦難の歴史を歩んできた。そし て、民族を分断した朝鮮戦争で荒廃した国土の中から、少しずつであるが荒地を耕し、町を修復していった。彼らはその時、鍬を振りかざしながら古くから伝わ る朝鮮民謡を口ずさんでいた。そして、ふたたび世界に平和が訪れ、オリンピックを迎えいれるまで復興した韓国は奇跡的な経済発展を遂げ、町が摩天楼になる とき、歌とダンス~エンターテイメント~が彼らの発展の原動力となった。
 1990年代後半、韓国音楽界は熾烈な主導権争いが繰り広げられていた。
  実に世界から10年も遅れているといわれていた韓国音楽界は経済発展と同じように奇跡的な躍進をし始める。SMエンターテイメントは韓国史上初めての本格 的女性アイドルグループS.E.S.を世に送り出す。DSP社もそれに続くようにFIN.K.LEを世に送り出し、韓国に初めてルックスと歌とダンスを融 合したアイドルという存在が出現した。SMエンターテイメントはその後もBoaや東方神起を送り出し、韓国音楽界の覇権を握り、日本にまで進出する。一方 DSPは長く停滞の時期を迎えたあと、一芸能事務所へと停滞した。だが、そのような国内での相互作用は韓国音楽を世界のトップレベルまでに引き上げ、それ までアジア音楽界の盟主であった日本に匹敵するまでに、作詞作曲の技術から歌手のマネージメント手法まで、その実力は周知のとおり、現在アジア各国にまで 輸出されるほどに成長した。
 かつて、S.E.S.やFIN.K.LEに接した韓国の子どもたちは、華やかな音楽とエンターテイメントに焦がれるように夢を抱き、芸能界の扉を叩いた。そんな子どもたちのなかにこの物語の主役であるKARA の5人の少女たちはいた。

 パク・ギュリ
 ハン・スンヨン
 チョン・ニコル
 ク・ハラ
 カン・ジヨン 

 これから書く物語は「音楽を通じて喜びを与えたい」という気持ちが込められたKARAという名前を背負った少女たちの夢と、その夢に自分をたちを重ね合わせ、国籍を超えて応援してきた多くの人たちの物語である。 
 そして、今も夢は続いている・・・

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